選挙制度のメモ

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・・・第三の方法は現在の民意を反映し難く、莫大な選挙費用がかかる小選挙区比例並立制の選挙制度を変えていくことである。

ドイツでは選挙用紙第一票に小選挙区立候補者の名前を書き、第二票に支持政党を書く小選挙区比例代表併用制が採られ、連邦議会議員定数598人の配分は第二票の票数で決められることから、民意の反映を最優先していると言えよう。
ドイツも299の少数選挙区制を採っているが、ある政党が第二票で40%の得票率があえば239人(598×0,4)の議席数が決められ、小選挙区で200人の当選があれば39名が比例名簿から順に決められる方式である(注3)。
このドイツの選挙制度に従い2012年の衆議院選挙を議席配分すれば、比例で27,6%を得た自由民主党は132議席であるが、小選挙区から105議席が超過議席となり237議席(実際は294議席)。
日本維新の会97議席(実際は54)、民主党76議席(57)、公明党57議席(31)、みんなの党42議席(18)、共産党29議席(8)、日本の未来の党27議席(9)、社民党11議席(2)、その他9議席(6)となり、現在の480議席が105超過議席を生じ585議席となる。
これが本来の民意であるが、105超過議席は異常であり、ドイツであればすぐさま改正されよう。
105超過議席の理由は、自由民主党小選挙区で43%の得票率を得たからであり、小選挙区では民主党政権の裏切りへの反動もあるが、選挙候補の選挙費用が多ければ多いほど有利となる仕組みにある。
それが、日本の議員は世界一高い年間報酬を得ても、選挙費用で吸い取られると言われる所以でもある。
ドイツでは比例名簿が党にとって欠かせない人物順に決められことから、政党支持選挙であり、議員はコール前首相のように小選挙区で落選しても、政党に欠かせなければ必ず当選できることから、政党での成績を上げる日頃活動こそが選出される鍵と言える。
実際ドイツでは、選挙規制する必要がないことから選挙期間もない。
ドイツから見れば、日本の選挙は莫大な選挙費用にもかかわらず民意も反映せず、殆どの候補の選挙カーでの絶叫は異常以外の何物でもない。・・・