デジタル革命と日本の技術 9日追稿


3日投稿済みの記述
90年代中頃でしょうか。まだ手元にあるこちらの本「ビーイング・デジタル」の著者が述べてたと記憶しますが、これからの21世紀は「デジタル革命」の時代なんだ、というものでした。その時点では詳細は理解してなかったのですが、最近は近い将来の予測ができるくらい理解し始めている気がします。

そこには国内ではまだ知られてなかったADSL(SB社が間もなくこれで快進撃)の記事があり、当時ISDNが主役だったNTTや日本の凋落を予感させてくれました。「技術立国日本」という言葉の対局に「デジタル革命」がありますが、どうも日本はアナログ機器の大量生産のロスを器用に減らす技を「技術」と勘違いしたようで、例えば、戦時中、優れたレーダー・アンテナを造った日本がレーダー網という技術は構築できなかった。これは先のADSLの件も似てるし、iPodとウオークマン、マック&iOSとWin機(日本企業と並走)にも通じる。=いい何かは造れたが一つ重要なものが足りない、の繰り返し。

要は、デジタル化の意味が、得意な家電や自動車にデジタル部品を取り付ける程度と勘違いした風に見える。ほんとうは、アラン・ケイが「ダイナブック(構想)」といった中にネットワーク環境も含まれると気づかなかった東芝(のちにDynaBookという名のノートPCを発売)を見て分かるように、デジタル化とかデジタル革命という話しには、OSやアプリ、ハードともデジタル・ネットワークで繋がる環境を一手にしなければホンモノではない。

アップルが長期にわたって最先端を走り続ける理由は、パロアルト研から招き入れた先導役のアラン・ケイら十数名の技術者たちが、未来のコンピューターへの航海図と羅針盤を持ち込んだ資産を唯一手にした企業だからで、おこぼれの数人が移動したマイクロソフトや他社にはそれは届かなかったと思われます。

こんかいの64ビット対応やiOS 7の同時提供からして、現時点でこのレベルの技術を一時に2億人ものユーザーにOSを手渡し(ダウンロード)、900万台もの64ビットモバイル機を売り込める企業は他にないはず。半年後くらいにCPUを載せたマシンは他から出そうですが、OSやアプリの64ビット化対応はかなり遅れると見られています。

9日投稿
Youtube動画 「日本のITはなぜボロボロになったのか」から
90年代の日本のボタンの掛け違いの詳細が分かる!!

・スティーブ・ジョブズが語る 'ソニー失敗の本質'と'アップルの本質

最近のJR北海道の「事件」も20世紀末の日本の迷走と関連がある気がします。固定電話(有線)、ケータイ(無線)、OS(制御)の行方と準備が分かっていば人員の合理化と平行したIT(正確にはICT)の応用で「ボロボロ」にならずにすんだはず。家電業界や原子力ムラもおなじ。・・・・と思います。